休日というのに、誰とも会わず、電話もせず、本を読んでだらだら寝ていた日のことです。
あー、何もかも面倒くさい。
と昼寝していました。
とはいえ、そろそろ起きねば。でも無気力で気分が上がりません。
サラ:「マイケル、何か天使的な話をしてー」
マイケルは少し考えて、話し始めます。
マイケル:あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。…
おじいさんは、イケメンでした。
おばあさんは普通のおばあさんでした。
ある日、おじいさんが山へ行った日のこと、竹やぶの中から光る竹を見つけました。
サラ:(どこかで聞いた話だなぁ)
おじいさんが竹を切ってみると、中から光り輝く、まいけるが出てきました。
おじいさんは、まいけるを家に連れて帰り、急いでおばあさんに話しました。
おじいさん:「おばあさん、竹からこんなものが出てきたよ」
おばあさんは、まいけるを見て気怠げに言いました。
おばあさん:「こんなもん、煮ても焼いても食えやせん。」
おばあさんは、無気力でした。
サラ:(このおばあさん、私のことかいな)
まいけるは、おばあさんに魔法をかけました。
すると、おばあさんは見る間に美しい娘に変わり、どの村の娘より美しいと評判になりました。
美しくなったおばあさんは
こんな山、出てってやる。と言わんがばかりにおじいさんとの家を飛び出し、町に住みます。
おばあさんは美しい娘ですから、様々な男性が求婚に来ました。
大金持ちの男の人から美しい着物を贈られたり、お城のお殿様から、美味しい物を食べさせてもらったりしました。
おばあさんが憧れた煌びやかな生活です。
しかし、おばあさんはだんだんと、自分を好きな男達が、本当に自分のことを幸せにしたいのではないと気がつき始めました。
おばあさんの美貌を独り占めしたいだけでした。
おばあさんは、初めて、おじいさんの待つ山の小さな家に帰りたいと思いました。
おばあさんが家に帰ったとき、まいけるが言いました。
まいける:「魔法は解けて、元のおばあさんになるけど、い〜い?」
おばあさんは、元に戻ることを選びました。
そして、おじいさんと仲良く末永く暮らしましたとさ。
マイケル:「おしまい」
サラ:「ゼータクゆうたらいかんと言うことだね!」
マイケル:「そうだね!さあ、着替えよう!」
今の自分を選んだのは自分だし。
憧れでも他の人になったらそれはそれで、元いたお山が恋しくなるんでしょうね。
…で、散歩で出会った春の風景、梅とウグイスです。
春って嬉しいですね!