こんにちは。
今日の東京は久しぶりの晴れですね。
ちょっとむしむししてます。
湿気でまとまらない髪がもはや気にならなくなるほど、そもそもの髪型が思い出せない天パのサラです。
今回はちょっと長めのお話です。
マイケル:「今日はナイキじゃないの?」
マイケルが少しがっかり気味で話しかけてきます。
ある日曜日の朝の事です。
近所に気になるCDを買いに出かける準備をしています。
サラ:「今日はそんな気分じゃないの」
と白のスニーカーを履きます。
マイケル:「ふーん。あれかっこいいのに」
マイケルの言うナイキとは、マイケルが選んだ靴のことです。
その時の記事はこちら↓
わたしにも気分というものがあるのだよ。
マイケルくん。
マイケル:「CD買いに行くなら、あそこのお店じゃない方がいいんじゃない?」
サラ:「でも近いし、行ってみるよ」
ところが、いざ到着したお店では売ってないということが判明。
さて、電車で遠出することになりました。
どうしてもそのアルバムをゲットしたいのです。
さて、隣町まで電車に乗っている間、朝方に聞いた話の内容を綴っているというわけです。
出掛ける準備をしていた時のことです。
おもむろに、マイケルは話し始めました。
マイケル:「むかーし昔、とても寒い夜の事でした…」
ここで、マイケルは江戸時代の日本の山奥の風景を伝えてきます。
どうやら、日本むかし話のようです。ーーー
「…まいける と じょん は、旅の途中、道に迷ってしまいました。
外はもう仄暗く、雪の明るさだけを頼りに歩いていると、小さな村に着きます。
二人はもう、クタクタです。
村の一番立派そうなお家に訪ねてみます。
まいける:『一晩泊めてください』
すると、そこにいるのは意地悪なお爺さんでした。
お爺さん:『帰ぇれ!』
二人は追い出されてしまいました。
寒くて今にも凍りついて死んでしまいそうです。
サラ:(今回はイケメンのおじいさんではないのね。)
意地悪爺さんのお家より離れたところに、小さな質素なお家がありました。
二人は、今度はそのお家を訪ねてみました。
中から、優しそうなおばあさんが出てきました。
おばあさん:『お気の毒に、うちにとまりなされ』
まいけるはこの時、おばあさんが本当は鬼婆だと気がつきましたが、せっかく泊めてくれるというので、泊まることにしました。
外、寒いし。
サラ:(意地悪爺さんと鬼婆。なんて村だ)
おばあさんのお家は、なぜかきらきらとした存在を感じられるお家でした。
その夜のことでした。
二人は床に着いていました。
静かな夜に
シャーコ…
シャーコ…
と包丁を研ぐ音でまいけるは眼を覚ましました。
まいけるは、じょんを起こします。
優しいおばあさんは、すっかり恐ろしい鬼婆に姿を変えて包丁を研いでいました。
二人は食べられる予定のようです。
鬼婆は、後ろにまいけるがいることに気がつきます。
鬼婆:『見ぃ〜、たぁ〜、なぁ〜!!』
鬼婆は恐ろしい形相で、手に持っていた包丁でまいけるに襲いかかります。
研いだばかりですので、切れ味も良さげです。
まいけるは、ひらりと鬼婆の包丁攻撃をかわしました。
そして、鬼婆の肩を
ぽんっ
と叩きます。
そして、まいけるは笑顔でこう言います。
まいける:『鬼婆が鬼婆なら、その姿のままでいいよ』
鬼婆は、想定外の反応に驚きました。
鬼婆が拍子抜けしている間に
じょんが風呂敷からステレオを取り出しました。
そして…
ミュージック、スタート!
ずんチャッ、ずんチャッ、ずんチャッチャッ
鬼婆は聞いたこともない刺激的な音楽に魅せられ、
踊り、笑い
三人は一晩中ダンスを踊りましたとさ。」
マイケル:「めでたし。めでたし。」
サラ:「…」( ˙-˙ )
またしても展開の読めないおとぎ話
サラ:「なぜ鬼婆をダンスに誘ったの?」
普通のお話なら、退治されて終わりそうです。
マイケル:「鬼婆の家には、鬼婆を護る存在がいる。たとえ極悪人でも、神に護られている。」
「おばあさんを鬼婆にしたのは、金持ちの意地悪爺さんでも貧乏でもなく。おばあさん自身の選択だよ。」
「それを見られたくないのなら」
「全て忘れて踊ったらいいよ」
へー。
新しい流れのおとぎ話になりました。
マイケルに言わせると、罪人を処しても気づきや叡智を授けることにならないので無意味なのだそうです。
そして人間の身を貶めるものは環境ではなく、その人間の意思だそうです。
まぁ、また生まれ変わるだけかもしれませんしね。
そんなこんなで、電車に乗って手に入れたCD。
最後の一枚でした。
中村佳穂さんのアルバムです。
マイケルもお気に入り。
今日もご訪問ありがとうございました(^^)